内視鏡検査はどんな検査なの?怖くない内視鏡検査について学ぼう
内視鏡検査は、1950年に開発された胃カメラから生まれました。
内視鏡検査については、普段病院にあまり通わない人だと、身近ではありません。
急に健康診断で引っかかってしまって内視鏡検査を勧められた、というときに、何か怖そうだと感じてしまうこともあるでしょう。
そんな人に向けて、ここでは内視鏡検査について詳しく解説します。
内視鏡検査はどのような検査なのか
内視鏡検査は、胃側であれば口や鼻から、大腸側であれば肛門から管を通して行う内部の検査です。
管には小型カメラやマイクロスコープといった機器が取り付けられており、外側からは見えない体内を、詳細に観察することができます。
それにより、胃がんや大腸がん、ポリープや炎症などを発見し、必要な処置を取ることが可能になるのです。
小型カメラの映像は、モニターにリアルタイムに表示されます。
バリウムを使う検査と違い、病気の早期発見につながるといったメリットがあります。
内視鏡検査の痛みや苦しさはクリニックによって異なる
内視鏡検査で特に気になるのは、内視鏡検査で痛みを感じないか、苦しくないかという点でしょう。
実は、内視鏡検査の痛みや苦しさは、クリニックによって異なります。
大きく分けて、2つの違いがあります。
専門医が在籍しているかどうか
内視鏡検査を行う医師には、日本消化器内視鏡学会の認定を受けた専門医と、そうでない医師がいます。
日本消化器内視鏡学会の認定を受けた専門医であれば、経験と技術、確かな知識があります。
痛みや苦しみを緩和できるさまざまな方法を知っているので、専門医とそうでない医師とでは、大きく違いがあるのです。
専門医が在籍しているかは、クリニックを選んでもらうために重要な情報になります。
そのため、ホームページには「専門医が検査を行います」といったことや、どのような方式で検査を行うのかといったことが、記載されているはずです。
痛みや苦しさが少ない内視鏡検査を受けたい場合は、まずは専門医がいるクリニックを探しましょう。
麻酔と鎮静剤どちらを使うか
内視鏡検査では、麻酔や鎮静剤が使われます。
管を通すことには違和感があり、管が喉や食道を擦る感覚で、不快感や吐き気、痛みなどを覚えることがあるためです。
患者の負担を軽減し、スムーズに検査を行うためにも、そのいずれかは欠かせないものとなっています。
しかし、麻酔と聞くと眠ったまま検査ができる……というイメージを抱かれがちですが、それは全身麻酔の場合です。
局部麻酔であれば、喉や食道などの感覚がマヒするだけで、意識はしっかり残っています。
一方鎮静剤は、気分を落ち着かせる薬……といったイメージを持たれがちですが、うとうととした眠たい状態になる薬です。
そのまま眠ってしまう人も少なくないため、検査時の記憶がないという人も珍しくありません。
受け答えはするものの、ほとんど検査の記憶がないという人もいるほどです。
痛みや苦しさがない内視鏡検査を受けたいのであれば、何を使っているのかを確認することが大事です。
内視鏡検査と胃カメラには違いがある?
内視鏡検査は、胃カメラから生まれた発展型の検査方法です。
管を通すことも、先端に小型カメラが付いていることも同じですが、その場のモニターでリアルタイムに検査を行えるのは、内視鏡検査のみです。
胃カメラは撮影後に観察を行うため、より詳細に検査を行いたい場合は、内視鏡検査を受ける必要があります。
ただし、似た検査方式のため、クリニックによっては内視鏡検査を胃カメラと書いたり、逆に胃カメラも内視鏡検査と書いたりすることがあります。
そのため、内視鏡検査を行いたいのに胃カメラを受けることになった……というようなことがないように、確認は必須だといえるでしょう。